研究課題/領域番号 |
20H01962
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研究機関 | 国立極地研究所 |
研究代表者 |
西山 尚典 国立極地研究所, 研究教育系, 助教 (00704876)
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研究分担者 |
土屋 史紀 東北大学, 理学研究科, 准教授 (10302077)
鍵谷 将人 東北大学, 理学研究科, 助教 (30436076)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 短波長赤外 / オーロラ / 大気光 / 分光 / 大型レーダー / 北極環境 |
研究実績の概要 |
ノルウェー・ロングイヤビエン(78.2°N, 15.6°E)にて新規観測実施予定のオーロラ・大気光用近赤外イメージング分光器の開発を進めた.年度の前半に分光器の遠隔運用のための開発( モーターやアクチエーターの制御,電源やネットワークの設定)を進めた.また,分光器の性能確認のため,実験室内での実験や国内での大気光をターゲットとしたテスト観測を行った.実験室実験からは,分光器の波長および空間分解能が半値全幅で2ピクセル程度と十分な性能が発揮できることを確認した.大気光観測からは,1.1-1.3μmにおけるOHの大気光を60秒の分解能で検出できることを確認した.また数値計算の結果は,この波長帯のオーロラ発光に関して5kR/nmの強度であれば、露光30秒でS/N~10程度で検出できる見込みである. 近赤外イメージャについては,光学系仕様の検討を進め,使用するレンズやフィルタなどの選定を進めた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19の感染拡大による,移動の制限の影響で大学との共同研究で進める実験等に大きな遅れが生じた.また必要な電子部品の調達の遅れなども開発スケジュールに影響した.
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今後の研究の推進方策 |
来年度のイメージャ開発を効率的に進めるとともに,将来的な大型レーダーとの同時観測を見越して,レーダー実験の申請やデータ解析を進める. また,当初予定ではイメージング分光器とイメージャはそれぞれ別の年度にロングイヤビエンに設置予定であったが,これを変更し同じ年度に設置することで,高騰している海外渡航費を軽減するとともに,海外渡航のリスクを最小限にする.
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