研究課題/領域番号 |
20H01971
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17020:大気水圏科学関連
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
中島 拓 名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 助教 (90570359)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 大気微量分子 / 大気ラジオメータ / ミリ波・サブミリ波 / 超伝導ミクサ / 帯域通過フィルタ / 超伝導集積回路 |
研究成果の概要 |
本研究は、中層大気変動現象の精密観測の実現に向けた次世代型ミリ波分光ラジオメータの基礎開発研究を行った。具体的には、空間方向に広視野・周波数方向に広帯域をカバーし、従来と比べて高時間分解能の受信機システムを目指し、平面集積型超伝導受信機回路、広帯域超伝導周波数変換器、局部発振器用可変帯域通過フィルタなどのハードウェアの開発と、局部発振器変調法を用いた新たな観測手法というソフトウェアの開発を実施した。さらに、これらの要素技術開発の成果を基にした新たなラジオメータの試験機を実験室に立ち上げた。以上の成果により、ミリ波分光法を用いた大気環境計測の高精度化に資する様々な技術的課題の解決に成功した。
|
自由記述の分野 |
電波天文学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中層大気に含まれる微量分子成分は、地球大気の温度構造を決める主要因であり、その力学過程と化学反応による変動は、グローバルな気候から局所的な気象に対して、大きな影響を及ぼしている。微量成分の挙動を観測的に調べ、さらにこれを基に将来の大気環境を予測することは、環境問題の解決にとって重要な情報を供する。種々の大気変動メカニズムの基本原理の観測的な理解のためには、新たな観測装置により未踏の時間・空間スケールの観測領域の開拓が必須である。本研究は、従来にはない広い空間スケール、周波数スケールでのデータ取得を可能にする超低雑音なミリ波受信機システムを開発し、次世代の観測研究への道筋を得ることができた。
|