研究課題
(1)人工電磁信号の送受信システムの運用:昨年度に引き続き、草津白根山南麓において2方向の電流電流ダイポールを用い、周波数10Hz から0.01Hz の帯域で周波数コム信号を2系列出力し、繰り返し周期100秒および10秒にて5月末から5ヶ月間にわたり送信を開始した。送信システムとしては、ファンクションジェネレータをGPS時計で10MHZの精度で同期同調させて、コム信号を2系統出力し、それを2系統のパワーアンプで増幅し、ダイポールに通電した。受信システムとしては、広帯域MT電磁場測定装置および、低消費電力電場ロガーを草津白根山湯釜火口周辺に展開した。今年度は、送信ダイポールに落雷があり、送信用のパワーアンプが故障し、修理期間が長かったために、データ取得期間が1ヶ月程度に限定されてしまった。落雷対策として、電源からの雷サージを防ぐためにUPS装置を配置していたが、UPSおよびアンプがともに機能しなくなった。これを受けて、アンプの入力電源および、送信電流ダイポールとアンプの間にそれぞれ避雷器を入れることとした。(2)送受信信号処理:送信信号が十分に安定しているとみなせる1日を単位として、送信および受信信号の処理を行い、送信ダイポール電流に対する受信電場、磁場のテンソル応答関数を算出した。データのスタッキングに関しては、ノイズの性状によって重み付けを行った。(3)モデル計算:3次元インバージョンコードを実際の観測データに適用し、草津白根火山湯釜火口周辺の比抵抗構造を解析した。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2022
すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)
Geothermics
巻: 103 ページ: 102412
10.1016/j.geothermics.2022.102412
Nat Commun
巻: 13 ページ: 1-10
10.1038/s41467-022-30627-7
巻: 105 ページ: 102525
10.1016/j.geothermics.2022.102525