研究課題/領域番号 |
20H01992
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
小川 康雄 東京工業大学, 理学院, 教授 (10334525)
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研究分担者 |
市原 寛 名古屋大学, 環境学研究科, 講師 (90553074)
南 拓人 神戸大学, 理学研究科, 助教 (90756496)
石須 慶一 東京工業大学, 理学院, 研究員 (80880054)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 火山モニタリング / 人工電磁探査 / 周波数コム信号 |
研究成果の概要 |
精密に制御された周波数コム信号を用いた電磁探査観測システムを構築し、その実証実験を草津白根火山で行った。火山の南麓に送信ダイポールを設置し、5km離れた山頂域に電磁受信機を配置した。送信源は、東西および南北方向の2つの電流ダイポールであり、周波数0.02Hzから4.6Hzの範囲で、対数等間隔になるような周波数列からなるサイン波を送信した。ファンクションジェネレータをGPS信号で同期することで、送信信号を長時間に渡って高精度で繰り返し送信できることが可能となった。また、受信信号から、微弱な繰り返し信号成分を取り出すために、ノイズの逆数を重みとして使用したスタッキング法が有効であることがわかった。
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自由記述の分野 |
地球惑星科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
火山噴火予測研究、特に水蒸気噴火の予測のために、流体や蒸気の分布に敏感な比抵抗構造をモニタリングすることは重要である。既存の自然信号を用いる方法では、不安定な信号強度や人工ノイズの混入によって常時モニター観測が困難であった。本研究では、精密に制御された信号を繰り返し送信することによって、小さなパワーの送信源でありながら、革新的な精度で電磁気観測が可能になることを示している。同時に複数の送信源から送信することも可能であり、受信信号からテンソル情報を引き出すことができることもメリットである。この観測手法は、火山活動モニタリングの新たな方法として、今後防災研究にも大きく貢献できる可能性がある。
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