研究課題/領域番号 |
20H02009
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大藤 弘明 東北大学, 理学研究科, 教授 (80403864)
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研究分担者 |
M Satish‐Kumar 新潟大学, 自然科学系, 教授 (50313929)
鍵 裕之 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (70233666)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | ダイヤモンド / C-H-O流体 / マグネサイト / 炭素同位体 |
研究成果の概要 |
天然試料中の包有物の分析の結果,深部由来ダイヤモンドの形成は流体に飽和した環境で起こる可能性が高いことが分かった.炭酸塩とCH4に富んだ還元的な流体の共存系での高圧実験の結果,両者の反応で生じるダイヤは幅広い炭素同位体組成を持つことが明らかとなった.Eタイプダイヤや深部由来ダイヤの一部にみられる-25~-15‰の炭素同位体組成は,沈み込んだ炭酸塩と生物源物質に起源をもつC-H-O流体の反応を通した炭素同位体の同化作用の結果生じた可能性が考えられる.マントル深部起源ダイヤの生成は,炭酸塩の分解で生じたCO2流体と周囲のCH4に富んだ還元的なC-H-O流体の混合が鍵となっているかもしれない.
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自由記述の分野 |
鉱物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果,起源・成因のよく分かっていないマントル深部起源のダイヤモンドの形成にCH4やH2Oなどの混合からなるC-H-O流体が密接に関与し,そのような流体と沈み込み帯から地球深部へ供給される炭酸塩との反応が深部起源ダイヤの起源となり得ることが初めて明確に示された.ダイヤモンドは,地球の深部に渡る炭素の大循環の主役であり,その成因を理解することは,地球における物質循環とその時間的変動・進化を捉える上でも意義は大きい.
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