研究課題/領域番号 |
20H02039
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研究機関 | 地方独立行政法人大阪産業技術研究所 |
研究代表者 |
片桐 一彰 地方独立行政法人大阪産業技術研究所, 和泉センター, 主任研究員 (70521277)
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研究分担者 |
戸谷 剛 北海道大学, 工学研究院, 教授 (00301937)
陶山 剛 地方独立行政法人大阪産業技術研究所, 和泉センター, 研究員 (00712928)
奥村 俊彦 地方独立行政法人大阪産業技術研究所, 和泉センター, 主任研究員 (10359408)
磯野 拓也 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (70740075)
本田 真也 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (90548190)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | セルロースナノファイバー / 炭素繊維 / CFRP / ラティス構造 |
研究実績の概要 |
電着樹脂含浸法を用いることにより、炭素繊維強化樹脂(Carbon Fiber Reinforced Plastics, 以下、CFRPsとする)のラティス構造の製作が可能となり、その手法の確立に努めた。熱硬化型樹脂を母材とするCFRPsに関しては、強度的にはほぼ十分と判断できるレベルになった。また、電着樹脂含浸法の実用化、社会実装に向けて、モデルとしたラティス構造(航空機の翼型、スムーズで大きな変形が可能となるモーフィング翼型など)の供試体の製作(有限要素解析及び試作実験など)を行った。なお、従来手法のリプレースが最もふさわしい製品やケースについて、様々な文献調査などによる検討を重ねた。 その結果、今年度の独創的な成果として、特に、下記の重要な知見が得られたと考えている。 (1)セルロースナノファイバーをCFRPsに複合化する方法の検討を継続した。衝撃強度の向上を目標としており、シャルピー衝撃試験において、試験片が破壊される際の挙動の観察を重点的に行い、従来法で製作したCFRPsの材料自体の破断とCFRPs層の剥離の進展の様子を把握した。 (2)固相蓄熱材をCFRPsの母材樹脂に分散添加する方法を改良し、ようやく、第一段階としての試作品を完成させることができた。蓄熱材料の量も3段階に変えて製作している。また、電着する樹脂の種類について、紫外線硬化樹脂や低温硬化型の熱可塑性樹脂なども検討した。来年度、蓄熱量の測定を開始する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ラティス構造の試作検討、耐衝撃性の検討、ラティス構造の試作試験等に、想定以上の時間がかかっているため。
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今後の研究の推進方策 |
シミュレーションや解析に依存する割合を小さくし、試作検討による試行錯誤を積極的に行う予定である。
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