細胞の混合液から特定の細胞を分離・検出する操作は,癌などの臨床診断を含む医学や生物学など広範囲な分野で不可欠となっている.現状は大掛かりな装置が必要であるのに対し,流れを利用した分離手法は小型で安価なマイクロ流体デバイスを用いるもので,細胞への負荷が小さいなど多くの利点を有することから,現在世界中で活発に研究が行われている.本研究では,有効なデバイス開発のための基礎研究として,細胞の特性である変形性や流体の粘弾性に着目して,流れ中の浮遊粒子の挙動を実験と数値解析により流体力学的観点から詳細に調べた.
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