研究課題/領域番号 |
20H02102
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
高橋 英俊 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 講師 (90625485)
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研究分担者 |
竹井 裕介 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (00513011)
成岡 優 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 航空技術部門, 主任研究開発員 (10649073)
小林 健 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究チーム長 (20415681)
佐藤 克文 東京大学, 大気海洋研究所, 教授 (50300695)
田中 博人 東京工業大学, 工学院, 准教授 (80624725)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | バイオロギング / 流速センサ |
研究実績の概要 |
ウミガメやペンギンなどの海洋動物は海流を巧みに利用し、遊泳運動の消費エネルギーを抑え効率よく目的地まで到達していると考えられており注目されている。この海流利用を評価する上で重要となるのが対水速度であるが、海洋動物の実測例は非常に限定されている。本研究の目的は、海洋動物に取り付け可能なピトー管型の流速センサを創成し、バイオロギングを用いてこれら海洋動物の対水速度を明らかにすることである。 提案する流速センサは、ピトー管の筐体、動孔及び静孔に取り付けたメンブレン構造、内部に充填した非圧縮性のオイル、及び差圧センサ素子から構成される。令和3年度においては、当初の計画にあるピトー管型の水中流速センサの改良を進めた。前年度までと比較して小型かつ流線形形状にすることで、ウミガメなどに取り付けた時により取り付けた影響を抑えられる構造とした。またセンサの内部には非圧縮性のオイルが充填されているが、このオイルの量を減らすような構造とすることで壊れにくくした。さらにセンサ出力をアナログ出力からデジタル出力も可能な構成にすることで、ロギングシステムとより簡易的に接続可能な構成とした。 本研究ではピトー管型のセンサ構造を研究開発しているが、発展的な構造として流速及び角度が計測可能なセンサ構造を設計・試作した。また流速センサの校正において、角度に対する応答をステージを用いて自動化するセットアップを構築した。また水中ドローンで実験する準備を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和3年度においては、ロギングシステムと電気的に接続可能な仕様を満たす流速センサの研究開発ができたため、順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
前年度までに研究開発したセンサとロギングシステムの物理的な位置関係について最適な位置を実際の実験を行う上で決定する。センサとロギングシステムとつなぐ配線についても十分な防水機能を持たせる。ロギングシステムと統合したシステムでの流速に対する校正実験ができるようにセットアップを構築し、またウミガメ以外にも水中ドローンを用いて、センサシステムの評価を行う。取得した流速データと映像データから解析を進めていく。
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