研究課題
本年度の研究成果をサブテーマごとに以下に示す.(A) 変形モデルに基づく力制御手法の確立:塑性変形制御を2本指での物体把持へ拡張した.把持物体に働く外力に対して,把持物体とその両側の仮想バネから構成される拘束条件を設定することで,外力と反対方向の指に引っ張り力が発生して把持物体との接触維持が可能となり,把持状態の平衡点を受動的に調整できる理論的枠組みを整備した.シミュレーションにより,両指で把持した物体に外力を作用した条件において,把持状態を保ちながら外力に従って塑性的な挙動が生成できることを検証した.(B) 低摩擦特性を有する高バックドライブロボットの開発:前年度に構築した全体システム(ロボットハンド+リアルタイムコントローラ+通信系・電装系)に加えて,デバッグ/評価用の高速度カメラを導入し,衝撃吸収の瞬間に関してスローモーション映像によりインタラクション挙動を目視かつ画像解析で検証することで効率的に実験を推進可能なシステムへ改良した.(C) 低衝撃高速マニピュレーションの実現:板に刺さった釘に対して,グリッパを減速せずに敢えて打ち付ける形で高速に釘を引き抜く突き指マニピュレーションを実現した.外力に対してバックドライブしながら両指を受動的に閉じる機構を積極的に利用することで,衝撃力を関節で吸収しながら閉じた指で把持した物体を引き抜く力へ変換し,柔軟性と高速性の両立が可能となった.
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件) 備考 (1件)
Journal of Robotics and Mechatronics
巻: Vol. 34, No. 5 ページ: 1033-1042
10.20965/jrm.2022.p1033
https://scc.ist.hokudai.ac.jp/~senoo/index-j.html