本研究では、セキュアな分散検定理論の構築を目指し様々な研究を行った。主な成果を要約すると、(1)分散仮説検定において、これまでに知られていた検定方法が準最適であることを世界で初めて明らかにした;(2)同定符号化符号において、従来未解決であった強逆性の仮定なして容量を求めることに成功した;(3)可逆なマルコフ連鎖が指数型族をなすこと、ならびにそこに付随する様々な性質を明らかにした;(4)暗号システムの安全性を議論される際に使われるビットセキュリティの操作的な定義を情報理論的な道具により提案した;(5)情報理論的暗号を体系的にまとめた著書を執筆した。
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