研究課題
今年度も,前年度に引き続きセンシングシステムのキャリブレーション,およびシステムチューニングを進め,理論の確立と主に屋内モーションセンシング実験を行った.理論においては不等間隔2次元MIMOレーダにおける最適素子配置を確立した.具体的には1次元不等間隔MIMOレーダを2次元に拡張した際の関係を表す理論式を導き,1次元不等間隔MIMOレーダの結果をもとに任意の2次元不等間隔MIMOレーダの素子配置が決定可能であること,また送受ともに2次元(平面)アレーである際は,縦および横方向の素子数の設定に自由度があるが,その自由度内での設計指針を明確化した.また,一連のキャリブレーションアルゴリズムも確立した.実験においては,部品調達の遅れに伴いシステム開発が約1年遅れたため,実験にもやや遅れがみられた.今年度は,まず比較的近傍(1m程度)のターゲットに対して,完全に静止している場合と(人体などに取り付けられて)やや揺らいでいる場合に対するイメージング性能の検証を行った.これはMIMOレーダにおける送信切り替え時のデータ収集の影響,およびその一連の操作を1フレームとして複数のフレームデータから得られた相関行列を用いるという本研究で提案しているMIMO仮想アレーの効果を実験的に検証するものである.実験の結果,比較的緩やかな動きの場合は,予想通りの効果をもたらし,完全静止時に生じる虚像が抑制されることを確認した.それを基に2基のMIMOレーダによるマルチスタティックシステムを構築し,イメージング実験の検討を進めた.ターゲットの角度散乱特性に変化の様子,およびそれらを用いたイメージングに関する検討を進め,現在その実験結果をまとめているところである.
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件)
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