研究課題
最終年度においては、まず2次元導波構造内において点励振を平面波に変換するためのレンズ作用を持つ構造の広帯域化に取り組んだ。広帯域な動作を達成するため、導体板間の距離分布を数値最適化に基づいて設計した。具体的には、トポロジー最適化の手法を用いて、多周波数にわたって均一な2次元波面が形成されるよう凹凸分布を最適化した。評価関数に基づいて数値的にトポロジー最適化された結果を基に設計された実機に対して複素透過係数を測定する評価実験を行い、点励振によって約20 mm幅のコリメートされた波面を約50 GHz帯域幅にわたって生成できることを確認した。また、比較参照用として同じビーム径を生成可能な2次元ルネベルクレンズを実装し、提案手法の方がより広帯域となることを実験的にも確認した。なお、作製された実機の表面形状精度については、光コヒーレンストモグラフィを用いて実測し評価した。今回の提案手法は、金属表面を微細加工することで実装できるため簡便かつ低コストであり、低損失かつ広帯域のテラヘルツビームの生成の実用的な方法となりうる。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Journal of Infrared, Millimeter, and Terahertz Waves
巻: 44 ページ: 169-211
10.1007/s10762-022-00902-1
https://star.rcast.u-tokyo.ac.jp/category/project/