研究課題/領域番号 |
20H02155
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
山中 直明 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (80383983)
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研究分担者 |
岡本 聡 慶應義塾大学, 理工学研究科(矢上), 特任教授 (10449027)
山口 正泰 慶應義塾大学, 理工学研究科(矢上), 特任教授 (60509967)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | サイバーフィジカル / グルーピング / エッジコンピューティング / ネットワークアーキテクチャ / エージェント協調 |
研究実績の概要 |
Beyond5Gにおいて、各種IoTがネットワークに接続されるConnected Comunityについて、研究開発を進めた。時系列と位置情報を持ったデータ群としたデジタルツインを作り、各IoTのエージェントをサイバー上で集積する。前期実現したIoT間連携をさらに進めた。当期の成果を以下に示す。 (1)未来予想型デジタルツイン:上記の時系列と位置のデータに基づき、一定時間の未来を予想する(例えば30秒)。この予想のためにはシミュレーションして、最適化の未来を決定し、その最適化状態になるようにバックワードして、現在を制御する。 (2)新しい映像配信の手法:Beyond5Gでは、多くのユーザーがプロデューサーであり、コンシューマーとなる。エネルギー制御では、検討が進んでいる。映像配信に対して、検討したものは新規性が高い。将来は、“Cloud Computing”と呼ばれ、YouTubeのように、多くの投稿を行うユーザーが中心となる。そのため、効率の高い映像配信について検討を行い、また実験も行った。 (3)ブロックチェーンを用いたネットワーク制御:従来、サイバー上でエネルギーの需給のバランスを取る技術(EVNO:Energy Virtual Network Operator)を提案している。そこで、グリーンエネルギーの発電時にブロックチェーンを生成し、EV(電気自動車)がRE-100で運行するためには、このブロックチェーンコインを買う方式の検討を開始した。時間と位置を考慮したマッチングを進める。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
COVID-19の影響が長く、実験の一部で遅延が生じている。一方で、本提案の協調システムをエネルギーのカラーリング、さらにはスマートグリッド制御に発展させたのは期待を上回る成果である。また、米国のUTD(テキサス大学ダラス校)とも、連携を開始し、2週に一度、日米のディスカッションを開始した。グローバル化としては、IOWNグローバルフォーラム活動も始め、大きな成果が生まれている。
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今後の研究の推進方策 |
課題A: マルチモーダル最適技術は、一通り完成しているので、PoCや、実アプリケーションへの適用を目指す。また、エージェント間通信や、ブロックチェーンを用いた新しい制御法へ、研究を発展させる。 課題B: マルチエージェントの一つの解決は、ダイナミックに関連するエージェントを連携させることである。いくつかの具体的なアプリケーション(自動運転/エネルギー等)で、実現し、評価する。 課題C: 本件は、社会的インパクトとしては大切な部分であり、文系の研究者と連携することも重要である。学術界を通してさらに研究を加速させる。また、IOWNグローバルフォーラムを用いて、人脈を形成している。
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