研究課題
基盤研究(B)
本研究では、カーボンナノチューブ(CNT)をチャンネルとする両極性電界効果型トランジスタ(CNT-FET)を誘電泳動集積法で作製し、環境汚染ガスであるNO2の高感度感度検出への応用技術開発を試みた。その結果、チャネル電位変調によるホール伝導領域での正方向への定常電流シフトと、ショットキー障壁変調による電子伝導領域での急激な相互コンダクタンス低下の2種類の反応が観察され、常温で濃度100ppbのNO2ガスを数分で検出することに成功した。
静電気応用工学
①大気汚染の原因となる環境汚染ガスNO2を高感度で迅速に検出するセンサーの開発に貢献できる。②近年、有機系のナノ半導体材料に大きな注目が集まっている。中でもカーボンナノチューブやグラフェンシートなどのカーボンナノ材料は、バイオセンサや電子デバイスへの応用が活発に研究されている。本研究の成果はこれら有機系ナノ半導体材料をチャンネルに用いたFETのセンシングメカニズム解明の一助となり得る。