本研究は独自材料である「液体Si」を研究対象とし、電子線(EB)照射で進行する「液体Si→固体Si」変換の実証とその原理解明を目的とした。目的達成のため、研究では液相(LP)-電子線誘起堆積(EBID)装置を構築した。この装置を用いて液体Siに対しEB照射を行い、EB照射部において液体Si→非晶質/結晶Si変換が誘起されるのを実証した。得られた固体Si膜中の不純物濃度はEDX装置の検出限界以下であり、高純度な半導体Si膜であった。モンテカルロシミュレーションと密度反関数法を用いて相変換過程における反応活性種の同定や影響に対する洞察を得た。非加熱・非真空で半導体Si薄膜の直接描画を実証した。
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