研究課題/領域番号 |
20H02281
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研究機関 | 呉工業高等専門学校 |
研究代表者 |
神田 佑亮 呉工業高等専門学校, 環境都市工学分野, 教授 (60636463)
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研究分担者 |
藤原 章正 広島大学, 先進理工系科学研究科(国), 教授 (50181409)
三村 陽一 呉工業高等専門学校, 環境都市工学分野, 准教授 (50509528)
伊藤 昌毅 東京大学, 生産技術研究所, 特任講師 (50530086)
塚井 誠人 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 准教授 (70304409)
力石 真 広島大学, 先進理工系科学研究科(国), 准教授 (90585845)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 交通行動分析 / MaaS / ルーラルモビリティ / 災害時交通 / 情報提供システム |
研究実績の概要 |
本研究課題は,MaaSへの社会実装が進む中,今後発生が強く懸念される条件不利環境下での「モビリティ・サービス・ギャップ」の影響を抑制するため,過疎地等の条件不利環境下に適応するMaaSについて,行動の理論分析と社会への実装を行うことを目的とする. 研究2年目である2021年度は,II-c) サブスクリプション運賃の実施による行動変容実施調査について,庄原市をフィールドに実証実験を実施し,データを収集した.データは,アンケートおよび交通系IC履歴,地域キャッシュレスIC利用ログを収集し,次年度に引き続き解析中である.II-d)利他的意識・相互作用考慮型交通行動・需要予測のモデル開発については,前年度よりデータおよびモデルを構築し,改良を加えている. III-a)条件不利環境下でのMaaSツール・デバイス,情報内容の受容可能性分析については,既存のシステムデバイスを評価を行い,特徴と改善点を洗い出した.また,検索・決済サービス,QRコード等が普及しているが,これらのサービスについて,属性(年代・性別・社会的ネットワーク等)との関係性にも着目し,受容可能性や情報ニーズをアンケート調査により把握した.その上で,III-b)利他的意識や社会的相互作用を考慮した情報提供システムについて,アナログ・デジタルデバイスを併用したシステム開発の施策を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2021年度はCOVID-19の影響も懸念されたが,研究者間や研究協力者,団体等の協力を得て,円滑に研究を進めることができた.前年度に先行して入手したデータも活用し,「サブスクリプション運賃の実施による行動変容実施調査」の実証実験を進めることができた.加えて,「利他的意識・相互作用考慮型交通行動・需要予測のモデル開発」や,「条件不利環境下対応型MaaSシステムの開発と評価」も着手できている.
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今後の研究の推進方策 |
上述のようにCOVID-19禍であったものの,関係者との連携も得られつつ,円滑に研究が進んでいる.2022年度もできるだけ研究を前倒しで進めるように心がけるとともに,研究成果の社会実装についても,行政等関係機関とも円滑な連携を図り踏み込んでいけるように考えている. 加えて,COVID-19による行動変化も「条件不利状態」と捉え,研究の幅を広げていく所存である,
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