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2020 年度 実績報告書

都市環境改善・減災のための人口減少適応型グリーンインフラ計画に向けた分野融合研究

研究課題

研究課題/領域番号 20H02331
研究機関広島大学

研究代表者

田中 貴宏  広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (30379490)

研究分担者 島田 直明  岩手県立大学, 総合政策学部, 准教授 (40363725)
三浦 弘之  広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 准教授 (30418678)
松尾 薫  大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 助教 (60815926)
稲地 秀介  摂南大学, 理工学部, 准教授 (50612313)
稲垣 景子  横浜国立大学, 大学院都市イノベーション研究院, 准教授 (20303076)
横田 樹広  東京都市大学, 環境学部, 准教授 (00416827)
三笠 友洋  西日本工業大学, デザイン学部, 准教授 (50526407)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード都市環境 / 減災 / 人口減少 / グリーンインフラ / 分野融合 / GIS
研究実績の概要

2005年を境に、我が国は「人口減少時代」に突入し、多くの都市で既に人口減少傾向が見られる。人口減少時代においては、従来の成長管理的な計画手法ではなく、既存都市内の再構成手法が求められ、特に都市環境改善・減災の視点からは「どこに、どのような緑地を復元するか?(グリーンインフラ(GI)化)」という視点が重要となる。そこで本研究では、実際に人口減少の兆候が見られる都市を対象とし、多面的かつ科学的視点からのGI化指針をステークホルダー(住民、自治体、都市プランナー等)に伝えるための人口減少適応型GI計画指針図(GI化推奨ゾーン等を示す)を作成することを第1の目的、そのGI計画指針図を利用して人口減少適応型GI計画シナリオをステークホルダー協働型シャレットWSで作成することを第2の目的とした。そして、これらの実践を通して、他都市でも活用可能な形で「人口減少適応型GI計画ガイドライン」を作成することを第3の目的とした。
以上の目的を達成するために、2020年度は以下の項目を実施した。
■各分野(地盤、水、気候、生態)の視点による「人口減少適応型GI計画指針図」の作成:近年の都市環境や減災上の課題を考慮すると、GI計画策定にあたっては、自然条件として土、水、大気、生態系といった環境要素を考慮すべきと考えられる。そこで、これら各要素を扱う地盤環境分野、水環境分野、都市気候環境分野、生態環境分野の各分野で提案されている土地評価モデル等を用いて対象地のゾーニングを行い、それぞれのゾーンに対して「GI化推奨ゾーン」等を示す「人口減少適応型GI計画指針図」を作成した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の研究計画に従い、「研究実績の概要」に記載した項目を実施したため、「おおむね順調に進展している」と判断した。

今後の研究の推進方策

次年度以降は以下の項目について、研究を進めることとした。
(1)シャレットワークショップによる人口減少適応型GI計画シナリオ作成:対象都市において、ステークホルダー参加型WSを実施し、対象都市のGI計画シナリオを作成。WSでは、参加者に対して「人口減少適応型GI計画指針図集」を提供することとし、参加者がこの地図集を参考にすることにより多面的かつ科学的知見に基づいたGI計画シナリオを作成することを可能とする。なお、ここでは建築計画的方策、都市環境計画的方策、都市防災計画的方策、ランドスケープ計画的方策を検討することとする。また、WSという手法を用いることにより、科学的知見をベースにしながらも、地域の知や生活者の意向も反映した形で人口減少適応型GI計画シナリオ作成を行うことを可能とする。
(2)人口減少時代における人口減少適応型GI計画ガイドラインの提案:(1)の成果をもとに、一般化可能な人口減少適応型GI計画ガイドラインを抽出し、その整理・提案を行う。
(3)人口減少時代における人口減少適応型GI計画シナリオ作成手法提案:以上の実践をもとに、人口減少適応型GI計画シナリオ作成手法のあり方について検証を行い、その手法の提案を行う。なお、成果は学会の論文集、国際ジャーナル等を通じて、公表を行う。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (5件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] 夏季の熱環境改善策を支援する都市環境デザインアドバイスマップ作成に関する研究-広島市都心部における熱環境と歩行者量の現状分析-2021

    • 著者名/発表者名
      井上莞志・田中健太・田中貴宏・松尾薫・横山真
    • 雑誌名

      日本建築学会中国支部研究報告集

      巻: 44 ページ: 461-464

  • [雑誌論文] 広島県福山市における夏季の気温分布に関する研究2021

    • 著者名/発表者名
      田中健太・井上莞志・田中貴宏・横山真・松尾薫・杉山徹
    • 雑誌名

      日本建築学会中国支部研究報告集

      巻: 44 ページ: 465-468

  • [雑誌論文] 東広島市における木質バイオマスエネルギーの活用可能性に関する研究-持続性・多面的機能を考慮した森林活用モデルの作成-2021

    • 著者名/発表者名
      平野一貴・田中貴宏
    • 雑誌名

      日本建築学会中国支部研究報告集

      巻: 44 ページ: 473-476

  • [雑誌論文] 斜面市街地における空き家の発生要因に関する研究-呉市両城地区を対象として-2021

    • 著者名/発表者名
      水澤克哉・田中貴宏
    • 雑誌名

      日本建築学会中国支部研究報告集

      巻: 44 ページ: 673-676

  • [雑誌論文] 地方都市の人口減少を背景としたグリーンインフラ計画に関する研究-その1 地域の生態環境特性の把握に向けたワークショップ-2021

    • 著者名/発表者名
      金井れもん・田中貴宏
    • 雑誌名

      日本建築学会中国支部研究報告集

      巻: 44 ページ: 729-732

  • [学会発表] 夏季の熱環境改善策を支援する都市環境デザインアドバイスマップ作成に関する研究-広島市都心部における熱環境と歩行者量の現状分析-2021

    • 著者名/発表者名
      井上莞志・田中健太・田中貴宏・松尾薫・横山真
    • 学会等名
      2020年度 日本建築学会中国支部研究発表会
  • [学会発表] 広島県福山市における夏季の気温分布に関する研究2021

    • 著者名/発表者名
      田中健太・井上莞志・田中貴宏・横山真・松尾薫・杉山徹
    • 学会等名
      2020年度 日本建築学会中国支部研究発表会
  • [学会発表] 東広島市における木質バイオマスエネルギーの活用可能性に関する研究-持続性・多面的機能を考慮した森林活用モデルの作成-2021

    • 著者名/発表者名
      平野一貴・田中貴宏
    • 学会等名
      2020年度 日本建築学会中国支部研究発表会
  • [学会発表] 斜面市街地における空き家の発生要因に関する研究-呉市両城地区を対象として-2021

    • 著者名/発表者名
      水澤克哉・田中貴宏
    • 学会等名
      2020年度 日本建築学会中国支部研究発表会
  • [学会発表] 地方都市の人口減少を背景としたグリーンインフラ計画に関する研究-その1 地域の生態環境特性の把握に向けたワークショップ-2021

    • 著者名/発表者名
      金井れもん・田中貴宏
    • 学会等名
      2020年度 日本建築学会中国支部研究発表会

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公開日: 2022-12-28  

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