研究課題/領域番号 |
20H02358
|
研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
沼田 大樹 東海大学, 工学部, 講師 (20551534)
|
研究分担者 |
菊池 崇将 日本大学, 理工学部, 助教 (50625291)
水書 稔治 東海大学, 工学部, 教授 (80433910)
大谷 清伸 東北大学, 流体科学研究所, 特任准教授 (80536748)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 感圧塗料 / 非定常 / バリスティックレンジ / 高速流れ / 風洞 / 光学可視化 |
研究実績の概要 |
2020年度においては、本研究課題の目的であるマルチカラーPSPの開発のため、特性評価法の開発と、開発した特性評価手法を用いた具体的な感圧塗料開発を中心に研究を実施した。 特性評価法に関しては、特にマルチカラーPSPの発光波長特性や感度特性を客観的に評価可能な手法を模索し、分光蛍光光度計と圧力・温度可変型試験チャンバー(較正チャンバー)を組み合わせた試験系による外部制御可能な評価システムの構築に成功した。また、構築した評価システムにより取得されたデータを用いることで、評価対象のPSPがマルチカラーPSPとして適切な特性を有する可能性があるか否か、また、可能性のあるものに関してはどの程度理想的な特性を示すのか等を客観的に評価できる手法を開発した。 また、構築した評価システムとデータ評価手法を組み合わせることで、幾つかのマルチカラーPSPの試作を行った。一般的に用いられている感圧色素について、有用な特性を有すると考えられるいくつかの蛍光色素を混合して感圧塗料を複数作成し、その特性評価を行った。候補となるいくつかの蛍光色素については望ましくない特性を発現する等の問題も見られたが、一部の蛍光色素については、特性上マルチカラーPSPとして比較的理想的な特性を示す等、第一段階のスクリーニング作業としては理想的な結果を得られた。 上記に加え、マルチカラーPSPを用いた検証実験に必要となる光学系の構築も進めることができた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の予定では、開発した感圧塗料について風洞やバリスティックレンジを用いた実証試験を行う予定であったが、コロナ禍により外部施設を用いた各種試験を行うことができず、実証試験段階で問題となる課題の抽出を進めることができなかった。
|
今後の研究の推進方策 |
2020年度に関しては、特にマルチカラーPSPの開発に必要となる環境整備や、具体的な色素候補の選定などの研究を進めることができた。しかしながら、進捗に記したように、実証試験やそれに伴う課題点の抽出に課題が残っている状況である。2021年度においては、実証試験及びそれに伴う課題点抽出を進め、その結果を踏まえてマルチカラーPSPの開発・改良を進めていく予定である。
|