研究課題
基盤研究(B)
La0.6Sr0.4Co0.2Fe0.8O3-δ (LSCF6428) 酸素極とBaZr0.8Y0.2O3-δ (BZY20) 電解質を用いたプロトン伝導セラミックス型燃料電池(PCFC)の酸素極へ空気を供給した際の短期的な過電圧増大の主因となる気相成分はCO2であると特定された。PCFCの動作温度域(500-600℃)において、CO2はLSCF酸素極表面およびBZY電解質表面にわずかに(均一に付加した場合単分子層程度)収着することがわかった。
化学熱力学
本研究の成果である空気中の微量成分の酸素極への影響とそのメカニズムは、PCFCの酸素極で空気をそのまま利用し安定的に発電することにつながる先駆的な知見である。将来的にはPCFCの実用化と水素社会の実現に貢献することが期待される。また、高温の雰囲気制御下において粉末表面での微量の気固反応を捉える本研究の手法は、他の基礎研究にも応用できる可能性がある。