グラフェン誘導体は数多くの研究が行われているが,本研究では半導体エッチング触媒という新たな応用展開を実現・確立した点に大きな意義がある.半導体エッチング技術は電子デバイスの生産において重要であり続けている.これまでにもより簡便・安価な半導体エッチング方法として貴金属触媒を用いたウェットエッチングが報告されてきたが,触媒除去などに課題が残されていた.本研究で用いたエッチング触媒は酸化グラフェン(GO)という金属フリーの二次元炭素材料である.エッチング速度など金属アシストエッチングに及ばない部分も残されているものの,新たな半導体表面構造制御プロセスとして貢献できると考えている.
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