酸化物表面での水蒸気作用に着目し、リチウムイオン二次電池の電極活物質と酸化物系固体電解質の固固界面接合を水蒸気焼成で実現することを目的とした。その結果、粒子間接合の促進により高容量酸化物負極の迷路状多孔質化に成功するとともに、その内部に導電性カーボンナノ粒子を挿入することでサイクル性能が向上した。また、水蒸気加熱により正極活物質表面では構造変化が起こることを見出した。さらに、酸化物系固体電解質の超微粒子化を達成し、その再結晶化が水蒸気加熱で促進された。電極活物質と酸化物系固体電解質ナノ粒子とを複合化させたコンポジット電極を作製し、全固体ハーフセルにおいて作動することを確認した。
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