研究課題/領域番号 |
20H02452
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
麻 寧緒 大阪大学, 接合科学研究所, 教授 (10263328)
|
研究分担者 |
渡邊 誠 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 構造材料研究拠点, 分野長 (00391219)
高橋 誠 大阪大学, 接合科学研究所, 講師 (10294133)
諸岡 聡 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 物質科学研究センター, 研究副主幹 (10534422)
三村 耕司 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70181972)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | コールドスプレー / 積層造形 / その場ピーニング / 超高ひずみ速度 / 超大塑性変形 / 材料モデル / 固相結合メカニズム / 数値解析 |
研究実績の概要 |
2021年度では、新たに購入したINCONEL718試験材料に対して、改良Hopkinson棒法衝撃試験で超高ひずみ速度と超大塑性ひずみ領域までの応力ひずみデータを計測し、温度依存の応力ひずみデータを取得した。これらの材料特性データを用いて、2020年度で定式化したMa-Wang材料モデルの常数を同定した。次に、4次元動的数値解析モデルを開発し、コールドスプレーの数ナノ秒内で発生する動的塑性変形や温度上昇および固相結合の現象を定量再現して可視化した。数値再現の結果を検証するため、単粒子のコールスプレー基礎試験と多層多パスの積層造形試験を実施し、SEM/EBSDなど先進観察装置を用いて積層粒子の残留塑性変形や動的再結晶サイズおよび積層厚さ方向に残留応力の分布を測定した。2022年度で研究成果をジャーナル論文を投稿して発表する。 2021年度の公開成果としては、2020年度で実施した研究内容をSurface and Coatings Technology英文ジャーナルに、「Capturing cold-spray bonding features of pure Cu from in situ deformation behavior using a high-accuracy material model」という題目の論文1編に、国内学会での講演論文2編にまとめて発表した。本論文には、結合界面のせん断変形とそれにより生じたジェット現象、さらにコールドスプレー粒子の固相結合エネルギと跳ね返しエネルギを整理した。本研究のよる大きな貢献は、コールスプレー固相結合条件の定量化評価指針を提案したことである。 また、本研究に参加した博士課程と修士課程の大学院生は、博士論文と修士論文としてまとめて、優秀な成績で修了した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナー伝染の影響で、外国人ポスドク研究員が来日できなかったため。
|
今後の研究の推進方策 |
2022年度では、ポスドク研究員や大学院生の参加により新しい研究体制を再構築して、2021年度での研究遅れを挽回する。さらに新しい研究体制で研究スケジュールを再調整し、当初計画した研究を推進する。
|