本研究では,反応性プラズマ支援成膜(RePAC: Reactive Plasma-Assisted Coating)法を用い,安定した様々なBN膜の構造制御の実現を目指した.RePACにおけるプロセスパラメータを変化させ,広範のsp2-sp3結合相を有するBN膜が作製できることを実証した.それらの物性を詳細に解析した結果, sp2-sp3結合相比に応じ,光学特性(消衰係数)やトンネルリーク電流が特徴的な振る舞いを示すことが明らかになった.加えて,電荷捕獲過程の違いも明らかになった.得られた知見は,RePACによるBN膜が,様々な機能素子へ実装できる可能性を有していることを示唆している.
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