| 研究課題/領域番号 |
20H02486
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| 研究機関 | 中部大学 |
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研究代表者 |
鈴木 浩文 中部大学, 工学部, 教授 (20282098)
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| 研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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| キーワード | 超音波振動 / インデンテーション / ダイヤモンド圧子 / テキスチャリング / 微細加工 / レーザ加工 / 形状精度 |
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| 研究実績の概要 |
表面にナノ・マイクロメータレベルの微細パターンを創成するテキスチャリングのニーズが増大し，光学レンズの回折効果の付加・色消し効果の付加，歯科用Tiインプラントの生体細胞融合性の向上，表示パネルの反射防止機能の付加，ソーラパネルの吸収率の向上，撥水性の向上など様々な効果が期待されている．従来は切削加工などの機械的除去加工で実施されているが，効率が悪い，量産性が劣るなど実用化に大きな課題が有る．本研究では「ナノインデンテーション」に着目し，レーザ加工により単結晶ダイヤモンド製マイクロ圧子を創成し，超音波振動援用のインデンテーションシステムを開発した．そして超音波振動を付加することによる無電解Ni-Pなどの金属材料の高精度・高能率塑性変形メカニズムを解明し，加工条件を最適化し，微細で構造的な超精密形状の創成の高精度・高能率加工を提案し実施した．
本年度は(1)パルス・ファイバーレーザと集光光学系を備えたレーザ光走査装置の設計・試作し，同時４軸制御・超精密加工機に搭載し，加工機上で工具を微細加工できるレーザ光走査システムを試作した．次に，(2)このレーザ光走査装置を用いて単結晶ダイヤモンドに対する基礎的加工特性を調べた．一定時間，レーザ光を単結晶ダイヤモンドに照射して得られた「単一加工痕」から，デコンボリューション理論によりレーザ走査軌跡と速度分布を逆算する方法を確立した．2mm程度の単結晶ダイヤモンドの形状誤差分布を最小にするための形状修正手法，レーザ走査条件を明らかにした．また，(3)ANSYSを用いて超音波振動解析を行い，システムと最適な振動ホーンの形状を設計し，NC駆動装置に圧電素子型の超音波振動装置を取付け，単結晶ダイヤモンド圧子の押込み力を動力計により計測しながら，押付け荷重，圧子の位置を制御するシステムを構築した．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
CoVID-19禍のため，当初は進展が遅れたが，その後の巻き返しで計画通りの結果が得られた．R3年度の研究に向けて，順調に準備もでき，問題になることはなかった．
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| 今後の研究の推進方策 |
R3年度はR2年度に構築したシステムを用いて以下を実施する．
(4)弾塑性解析モデルを作成し，変形解析を行う．スプリングバックを含む形状の転写性，周辺の盛り上がり量を解析し，押込み荷重，押込み速度による，押込み深さ，実加工条件を設定する．
(5)単結晶ダイヤモンド製インデンテータ（圧子）を試作し，ナノインデンテーション実験を行い，解析結果と照合し，黄銅，無酸素銅，無電解Ni-Pめっき（アモルファス）を工作物として基礎インデンテーション実験を行い加工条件の最適化を行う．
(6)各種材料からマイクロアレイ金型を試作し，押込み荷重，押込み速度，超音波振動の振幅をパラメータとして，押込み実験を行い，形状精度，転写性，表面粗さ，周辺の盛り上がり量を，レーザプローブ式非接触形状測定器を用いて計測し，評価し，解析値と比較検討する．
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