本研究では、めっきプロセスにおけるイオン輸送相に固(電解質膜)-液(電解液)界面を導入し、「界面濃縮」を新たにイオン輸送駆動力とすることにより、低濃度電解質溶液からの高速めっきを可能にする新しい電析システムにおけるメカニズム解析を行った。界面構造モデルにもとづき反応速度式を立案し、実験および理論の両面から検証を行った結果、本反応では電解質膜と溶液間のイオンペネトレーションが律速であり、各速度定数の算出に成功した。これにより、次世代の「新規低環境負荷めっきプロセス」の実現に向けた化学的アプローチを提案するとともに、小ロット・多品種少量生産型の実装基板への応用可能性が示された。
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