本研究では、工程時間の短縮、有害廃液の発生抑制、分離・精製の簡素化を実現する新たな貴金属・レアメタルのリサイクルプロセスを開発することを目的として、溶融塩中における金属アニオンの電気化学反応について詳細に研究を行った。各種合金から溶融塩へ金属 (M) が金属アニオン (M-) として溶解する際の溶解挙動や、金属アニオンの電気化学的挙動を解析した。解析結果をもとに、電気化学的酸化反応による金属Mのアノード析出 (M- = M + e-) 条件を見出し、各種Au合金からAuを選択分離・回収するという新しい技術を開発した。さらに、貴金属以外のいくつかのレアメタルへの同手法の有効性を明らかにした。
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