今後の研究の推進方策 |
来年度は、昨年度から着手したLi2CoP2O7の合成について、Coの一部をMnで置換した材料(Li2MnxCo1-xP2O7)について検討を行う。具体的には,マイクロ空間を用いたセラミックス微粒子の合成法の一つである噴霧熱分解法とその後の二次焼成により、目的物質の合成を試みる。合成した試料の結晶相の同定,化学構造,粒子の表面および内部構造は,XRD,XPS,FT-IR,SEM,TEMにより検討する。また、窒素吸脱着法による比表面積および細孔径分布の測定も行う。さらに,合成した試料を正極活物質として、負極に金属リチウム、電解液としては有機電解液を用い、ハーフセル(コインセル)を作製し 、充放電サイクル試験、サイクリックボルタンメトリー測定、交流インピーダンス測定を行う。これにより,全固体リチウムイオン二次電池用の新規高電位正極材料の開発を試みる。 この他に新規高容量正極材料としてLi2MnxCo1-xSiO4についても同様の検討を行う。
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