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2020 年度 実績報告書

マイクロ波共振スペクトル計測を基礎とする工業凍結乾燥プロセスの高度化技術研究

研究課題

研究課題/領域番号 20H02503
研究機関京都大学

研究代表者

中川 究也  京都大学, 工学研究科, 准教授 (90433325)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード凍結乾燥 / 品質制御 / プロセス計測 / バイオ製品 / マイクロ波共振
研究実績の概要

本研究では,マイクロ波共振スペクトルの計測シス テムを実装した凍結乾燥装置を試作し,1乾燥中の製品状態計測→2最適操作条件の推算 →3操作への適用,というプロトコルに基づく高度な凍結乾燥プロセスの創出を目指している。2020年度はこの計測システムを実装した凍結乾燥試験器の試作を実施し,乾燥の進行度の計測可能性を示すことを目標とした。
凍結乾燥過程における製品の,氷と水の量の変化,凍結濃縮相の温度変化に由来する情報をマイクロ波共振スペクトルから見出すことを試みた。棚に置かれたバイアル瓶の凍結乾燥工程をモデルとして,乾燥進行度と相関付けるためにどのような情報を取得し,どのように処理するかを検証することが研究の主軸となった。まず,試作装置および試作プローブを用いた検討により,凍結乾燥工程におけるマンニトール水溶液の乾燥経過を非接触で測定することに成功した。測定されたマイクロ波共鳴スペクトルのピーク周波数のシフトと、乾燥進行度と相関の高い周波数強度の変化を用いて、乾燥進行度を予測できる可能性が見えてきた。乾燥過程をシミュレーションできる数理モデルと組み合わせることで、測定した乾燥進行度から乾燥中の昇華面温度を推定できること、棚温度と庫内圧力の関係をデザインスペースとして定量的に示すことを検討している。さらに、製品固有のばらつきや、棚上のバイアルの位置に由来するばらつきを、乾燥進行度の推定に取り入れることの必要性も見出しており,これらは次年度以降の課題となる。共振スペクトルを取得するためのプロー ブ設計や製品配置も非常に重要な要素であることが再確認され,合理的指針に基づいた計測システムの再設計の必要性も認識している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初計画に沿って研究を進めているが,実験実施の停滞などより想定していた通りの進捗は見られていない。

今後の研究の推進方策

当初計画に沿って実施する。年度内には当初計画に追いつくようにする。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Application of Microwave Resonance Spectroscopy for the Monitoring of Freeze-Drying Process2022

    • 著者名/発表者名
      中川究也
    • 学会等名
      22nd International Drying Symposium
    • 国際学会

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公開日: 2022-12-28  

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