研究課題/領域番号 |
20H02543
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27040:バイオ機能応用およびバイオプロセス工学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
吉本 誠 山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (80322246)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 酵素反応 / 炭素固定 / 気泡塔バイオリアクター / 固定化酵素 / 気液二相流 |
研究成果の概要 |
二酸化炭素ガスを炭素源,ホスフォエノールピルビン酸カルボキシラーゼを酵素触媒として,炭素固定反応プロセスを構築した。遊離状態のカルボキシラーゼは,気液二相流場において,気液界面への吸着等により,ほとんど触媒活性を示さなかった。一方,酵素をポリスチレン粒子の粗表面に固定化して用いると,気泡共存下において気液界面と酵素の接触が抑制され,酵素が安定に機能することを見出した。これらに基づき,二酸化炭素含有ガスを連続通気させた外部循環式エアリフト型気泡塔において,固定化カルボキシラーゼを触媒としてホスフォエノールピルビン酸に炭素を付加する反応を進行させた。また,触媒に再利用性があることも明らかにした。
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自由記述の分野 |
生物化学工学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
エネルギー消費を抑制しながら,二酸化炭素を有効利用する技術の開発は,低炭素社会の実現に向けて有効なアプローチである。常温・常圧において炭素固定反応を触媒する酵素の機能を,実用的な反応器において安定に利用できれば,上述の観点から意義が大きい。二酸化炭素がガス状で反応器に供給される場合,気液界面における酵素の失活が問題となる。本研究では,ポリスチレン粒子に結合させた酵素が,気泡群が共存する反応器において,二酸化炭素ガスを原料とした炭素固定反応を安定に促進することを見出した。また,触媒粒子は反応器から回収して次の反応に再利用できるため,実用的にも優れたプロセスを構築できる。
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