研究課題
基盤研究(B)
有機分子・金属イオンからナノシート格子を構築する「分子性ナノシート」という物質群が存在するが,国内外でここ10年にようやくその構築が報告され始めた萌芽的な研究対象である.分子性ナノシートが日本社会・産業に破壊的イノベーションをもたらす上の解決すべき問題点として, 現状, 分子性ナノシートの合理的な機能創出と応用展開の欠如がある.本研究では,分子性ナノシート類のリチウムイオン電池活物質としての利用,光触媒への応用など,基礎・応用両面で重要な成果を挙げた.
合成化学
本研究では分子性ナノシートの様々な応用展開を提案することに成功した.二次元物質は革新的ナノ材料として,大きな期待を集めている.例えば,グラフェンは次世代のエレクトロニクスを担う電子材料として世界各国の電機メーカーも研究に参入しており,基礎研究レベルを超えた熾烈な開発競争が繰り広げられている.魅力的な物性を有しナノ材料として機能する「分子性ナノシート」を提案できれば産業界から注目を集めることは想像に難くない.