研究課題/領域番号 |
20H02556
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
冨田 知志 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 准教授 (90360594)
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研究分担者 |
黒澤 裕之 京都工芸繊維大学, 電気電子工学系, 助教 (20708367)
中西 俊博 京都大学, 工学研究科, 講師 (30362461)
澤田 桂 国立研究開発法人理化学研究所, 放射光科学研究センター, 研究員 (40462692)
上田 哲也 京都工芸繊維大学, 電気電子工学系, 教授 (90293985)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | メタマテリアル / メタ表面 / 光学的電気磁気効果 / 磁気カイラル効果 / 有限要素法 / ベリー位相 / 特異点光学 / 代数幾何学 |
研究実績の概要 |
本研究は、位相勾配メタ表面と磁性を組み合わせて、電気磁気(ME)効果を用いた光の非相反現象を室温で実現することを目的としている。スプリットリング共振器とフェライト磁石を組み合わせた位相勾配MEメタ表面を用いて、マイクロ波に対するローレンツ力を実証する。次に近赤外光領域での熱輻射制御が可能な動的調光窓「スマートウインドウ」の実現を目指す。理論と実験が手を携えてベリー位相光学による普遍的理解に到達することで、数学と連携した新たな科学へ展開することができる。 第2年次は、初年次の成果を受けて、位相勾配MEメタ表面の有限要素法を用いた数値計算と設計を継続した。特に黒澤(京都工芸繊維大学)がマイクロ波の放射パターンを数値計算により予測し、測定系構築の参考とした。そしてメタ表面の作製を上田(京都工芸繊維大学)と中西(京都大学)と共に検討した。さらに東北大学、京都大学、京都工芸繊維大学で、マイクロ波測定系の構築を進めた。また黒澤によって新たに着想された誘電体-磁性体ハイブリッドメタ分子が、ME効果と類似の光の非相反現象である磁気カイラル効果を示すか可能性に数値計算から迫った。さらに非相反な円錐屈折の実現を目指して、クンマー局面など代数幾何学との協奏を基に、ベリー位相光学の観点から複異方性メタ表面の理論検討を澤田(理化学研究所)と共に行った。またME効果や磁気カイラル効果の物理的メカニズムの理論的再検討が必要であることが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
位相勾配MEメタ表面の数値計算と設計を継続して、メタ表面の作製の検討を開始し、また新たに着想された誘電体-磁性体ハイブリッドメタ分子の数値計算を行い、複異方性メタ表面の理論検討を行ったため。また予算をR4年度へ繰り越すことで、新型コロナウイルス感染症の影響で延期していた国際会議へ参加することができたため。
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今後の研究の推進方策 |
位相勾配MEメタ表面の作製の作製を開始する。また誘電体-磁性体ハイブリッドメタ分子の作製と測定を行う。複異方性メタ表面の理論検討と共に、これまで明確に示されてこなかったME効果や磁気カイラル効果の物理的メカニズムの理論的見直しを行う。
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