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2022 年度 実績報告書

光エネルギー変換系への展開に資する表面化学修飾による光機能化原子層材料の創出

研究課題

研究課題/領域番号 20H02567
研究機関兵庫県立大学

研究代表者

梅山 有和  兵庫県立大学, 工学研究科, 教授 (30378806)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード原子層材料 / 二硫化モリブデン / 二硫化タングステン / ピレン / CT発光 / 共有結合修飾 / 固相反応 / ボールミル
研究実績の概要

2022年度は、(i) ピレン修飾二硫化モリブデンの詳細な光ダイナミクス解明、(ii) アントラセン修飾二硫化モリブデンの合成と光物性解明、(iii) マレイミド誘導体との固相反応による二硫化タングステンの共有結合修飾、に取り組んだ。
(i) N-p-ベンジルスクシンイミドをリンカーとしてピレンとMoS2ナノシートを共有結合連結したPy-Bn-MoS2は、ピレンとMoS2ナノシートの間で形成された電荷移動(CT)励起状態からの発光を示し、トルエン中での発光量子収率は68%と極めて高かった。この結果は、有機化合物とMoS2を始めとした半導体原子層材料との間でCT発光が観察された初めての例であり、光機能化半導体原子層材料の光物性の学理構築に重要な知見を与えるものである。
(ii) MoS2ナノシートに対し、N-p-ベンジルスクシンイミドを介して、2位あるいは9位でアントラセンを共有結合連結した2-An-Bn-MoS2と9-An-Bn-MoS2を合成した。2-An-Bn-MoS2はCT励起状態からの発光を示したのに対し、9-An-Bn-MoS2ではアントラセンからMoS2ナノシートへのエネルギー移動もしくは電子移動が起こっていることが示唆された。2-An-Bn-MoS2ではアントラセン周りの立体障害が小さく、9-An-Bn-MoS2よりもアントラセンとMoS2ナノシートが近づきやすくなったことが、2-An-Bn-MoS2でのみCT発光が観察された原因と考えられる。
(iii) 遊星型ボールミル装置を用いてバルクWS2の剥離を行った後、さらにN-ベンジルマレイミドと剥離されたWS2との遊星型ボールミル装置を用いた固相反応により、N-ベンジルスクシンイミドが共有結合修飾されたH-Bn-WS2を合成した。これは、固相反応によりWS2ナノシートの共有結合修飾に成功した初めての例である。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件、 招待講演 2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Unraveling complex performance-limiting factors of brominated ITIC derivative: PM6 organic solar cells by using time-resolved measurements2022

    • 著者名/発表者名
      Li Shaoxian、Nishikubo Ryosuke、Wada Tatsuho、Umeyama Tomokazu、Imahori Hiroshi、Saeki Akinori
    • 雑誌名

      Polymer Journal

      巻: 55 ページ: 463~476

    • DOI

      10.1038/s41428-022-00704-1

    • 査読あり
  • [学会発表] Photofunctional and Photovoltaic 2D Materials2023

    • 著者名/発表者名
      T. Umeyama
    • 学会等名
      Ewha Chemistry and Nanoscience International Symposium (ECNIS) 2023
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Composites of 2D Materials and Organic Molecules2022

    • 著者名/発表者名
      T. Umeyama
    • 学会等名
      241st ECS Meeting
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 置換位置の異なるアントラセン修飾MoS2ナノシートの光物性2022

    • 著者名/発表者名
      水谷 太寿・池田 有輝・梅山 有和・ 今堀 博
    • 学会等名
      2022年光化学討論会
  • [備考] 兵庫県立大学 研究者情報

    • URL

      https://cv01.ufinity.jp/u_hyogo/index.php?action=pages_view_main&active_action=cvclient_view_main_init&cvid=read0070101&display_type=cv&block_id =283#_283

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公開日: 2023-12-25  

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