研究課題/領域番号 |
20H02577
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
田中 大輔 関西学院大学, 理学部, 教授 (60589399)
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研究分担者 |
猪口 明博 関西学院大学, 工学部, 教授 (70452456)
桐谷 乃輔 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80568030)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 金属-有機構造体 / 半導体 / 機械学習 |
研究実績の概要 |
本年度は、前年度までに開発した物質の特性評価を進めながら、多連反応システムを活用し新材料の探索を引き続き行った。その後、機械学習から得られた結果から、合成において支配的となる因子を抽出し、次の合成条件を決定する。これらの知見に基づき、低次元半導体集積型MOFの合成法確立と結晶化機構の解明を目指す。さらに、前年度同様新規MOFの各種物性発現を支配している因子を以下の1~3のスキームに従い特定するとともに触媒特性などの機能評価も併せて行った。 1.結晶構造と組成の決定:結晶構造は主に単結晶及により行った。また、組成と純度の評価としてSEM-EDX、CHN元素分析装置を用いた分析を行った。構造中にマイクロ孔を有した場合、窒素吸着実験により、細孔構造の分布を併せて評価した。 2.電子状態の精密評価:MOFの電子構造を実験的に決定した。具体的には固体拡散反射紫外可視近赤外吸収スペクトルからバンドキャップを、光電子収量分光(PYS)から価電子帯のエネルギー準位を評価した。また、単結晶X線構造解析より決定した結晶構造を初期構造として第一原理計算によりバンド構造を評価し、各元素がMOFの電子構造にどのように影響するかを計算科学的に明らかにした。 3.キャリア輸送特性及び光物性の評価:粉末結晶のキャリア輸送特性の評価として、時間分解マイクロ波分光(TRMC)測定から評価し、励起状態を発光スペクトル測定から評価した。また、比較的大きなサイズの単結晶が得られた場合は、単結晶デバイスを作製し、光伝導度測定を評価した。 4.開発した物質の、各種光触媒特性を評価した。特に、水素発生触媒や二酸化炭素還元触媒としての機能を評価した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
機械学習の手法を活用して、多くの難結晶性含硫黄半導体配位高分子の合成と構造決定に成功した。機械学習を基盤とした手法を活用することで、非常に効率的に新規含硫黄半導体配位高分子の合成条件を最適化することが可能となった。また、開発した材料の一部が極めて選択性の高い触媒特性を示すことも見出しており、研究は当初の計画以上に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの研究から、得られた新規化合物の電子構造と結晶構造を実験及び計算から明らかにし、さらに光触媒特性などの機能も見出している。今後は、これらの化合物の基礎物性をデータベースを作成し、機能設計を進めていく
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