酸化物単結晶薄膜を基板から剥離するプロセスとして、水に溶解するBaOの犠牲層を用いたプロセスを新しく提案した。本プロセスを利用し、強誘電体であるBaTiO3の単結晶薄膜をSrTiO3(001)基板から剥離し、高分子材料であるPDMSを接着層として使うことで、フレキシブルなPET基板上に転写することを可能にした。強誘電体は圧電性の性質を有しており、歪みを加えることで電圧を発生するだけでなく、電圧印加によって結晶が歪む材料である。日常生活で使用される電気製品の様々なセンサー材料としてだけでなく、振動エネルギーを電気のエネルギーに変換する振動発電デバイスまで様々な応用が期待される結果と言える。
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