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2020 年度 実績報告書

Ni-Al合金融液を用いた新規AlNバルク単結晶作製技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20H02633
研究機関東北大学

研究代表者

安達 正芳  東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (90598913)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード結晶成長 / バルク結晶 / 液相成長
研究実績の概要

本研究課題では,次世代パワーデバイスの材料として期待される窒化アルミニウム(AlN)のバルク単結晶の液相成長法の研究・開発を行う.本研究課題ではフラックスとしてNi-Al合金を用いる.Ni-Alは高い融点を有するNiAl化合物を形成することからもわかるように,親和性の高い合金系である.そのため,Niをフラックスとして用いることで,液相中におけるAlの活量が低下し,1800 Kを超えるような高温でも安定的にAlを保持することができる.また,1800から2200 K程度の温度で平衡に近い状態で,AlN生成反応の駆動力を制御できる.
2020年度はこのNi-Alフラックスを用いたAlN成長を実現するための結晶育成炉を設計・作製した.現在,作製した結晶育成炉の調整および予備実験を行っており,来年度以降,この結晶育成炉を用いて研究を進める.また,本研究課題では,結晶育成実験と併行し,フラックスとして用いるNi-Al融液の熱物性測定実験も行っている.2020年度はNi-Al融液の垂直分光放射率の測定を行い,その成果を報告した.今後もNi-Al合金融液の熱物性測定を継続するとともに,その融液熱物性値を用い,融体内の熱流動をシミュレーションによって可視化する.また,本手法の基礎的な研究として,フラックス表面での結晶成長挙動のその場観察実験を行い,成長の駆動力と成長速度および成長した結晶の形態の調査を行っている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

コロナウィルス蔓延のため,結晶育成装置の設計・作製の作業が数か月遅れたが,それでも2020年度中に装置を導入することができた.来年度以降,本装置を用いて,実際の結晶成長実験を本格的に開始する.

今後の研究の推進方策

2020年度に導入した結晶育成装置を用いて,結晶成長実験を開始する.また,Ni-Al融体の熱物性測定およびその値を用いた坩堝内の熱流動解析についても,2020年度の成果を元に継続する.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Composition Dependence of Normal Spectral Emissivity of Liquid Ni-Al Alloys2021

    • 著者名/発表者名
      Adachi Masayoshi、Yamagata Yuji、Watanabe Manabu、Hamaya Sonoko、Ohtsuka Makoto、Fukuyama Hiroyuki
    • 雑誌名

      ISIJ International

      巻: 61 ページ: 684~689

    • DOI

      10.2355/isijinternational.ISIJINT-2020-233

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2021-12-27  

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