申請者が研究を進めてきた高速ラマンイメージング法であるSRS顕微法に対して、蛍光顕微法との同時観察を実現するために、蛍光・誘導ラマン散乱(SRS)統合顕微鏡を開発した。本システムを用いて、ラマン4色・蛍光4色、計8色のイメージングをわずか133 msで行えることを実証した。さらに、ラマンプローブ染色した様々な生体試料の観察実験を行い、多種の細胞小器官の相互作用や代謝のダイナミクスや、小器官の共局在に関するイメージング解析を行った。以上を通じて、超多色蛍光・ラマンイメージングによる細胞機能解析法を確立することに成功したと考えている。
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