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2020 年度 実績報告書

構造学的アプローチによる燃料デブリ固溶体の溶解挙動の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20H02664
研究機関京都大学

研究代表者

小林 大志  京都大学, 工学研究科, 准教授 (80630269)

研究分担者 松村 大樹  国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 物質科学研究センター, 研究主幹 (30425566)
池田 篤史  国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 福島研究開発部門 福島研究開発拠点 廃炉環境国際共同研究センター, 研究主幹 (40530001)
元川 竜平  国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 物質科学研究センター, 研究主幹 (50414579)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードジルコニウム / セリウム / 酸化物固溶体 / 粉末X線回折 / XANES / EXAFS / 溶解度
研究実績の概要

ジルコニウムおよびセリウムの硝酸溶液を様々なモル比で混合し、ポリビニルアルコールを加えた後、200℃で蒸発乾固させ、さらにマッフル炉で1000℃、4時間加熱した。得られた粉末固相のX線回折パターンを測定したところ、母溶液のZr/Ce混合比によって固相の結晶相が変化することが分かった。ZrのみおよびCeのみの場合は、ZrO2(monoclinic)およびCeO2(cubic)が観察されたが、Zr/Ce混合比が9/1~3/7では、新たにZrO2(tetragonal)相が見られた。さらに、CeO2(cubic)やZrO2(tetragonal)に相当する回折ピークは、Zr/Ce混合比によって僅かにシフトしており、それぞれの相にZrやCeが固溶した固溶体酸化物を形成していると考えられた。さらに詳細な固相分析を行うため、Zr/Ce混合比が7/3となる試料のSEM-EDS測定およびXANES/EXAFS測定を実施した。XANES/EXAFSスペクトルに対して主成分分析を行った結果、粉末X線回折から求められた固相の結晶相や組成と良く一致することが分かった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ジルコニウム‐セリウムの酸化物固溶体を調製し、その結晶相や組成を粉末X線回折やXANES/EXAFSにより調べた。得られた結果は良く整合しており、溶解度実験を開始する際の初期固相の詳細な状態を明らかにすることができた。

今後の研究の推進方策

調製したジルコニウム‐セリウム酸化物固溶体を条件の異なる試料溶液に添加し、ZrおよびCe溶解度を測定するとともに、浸漬後の固相分析を行う。両者を比較、検討することにより固相状態の変化と溶解度を関連付けて解釈することを目指す。

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公開日: 2022-12-28  

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