研究課題/領域番号 |
20H02677
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
岡島 敬一 筑波大学, システム情報系, 教授 (60303533)
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研究分担者 |
河尻 耕太郎 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (00415663)
秋元 祐太朗 筑波大学, システム情報系, 助教 (30793947)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | レジリエンス / 低炭素社会 / エネルギーチェーン / エネルギー供給 / 非常用電源 |
研究実績の概要 |
多発強大化する自然災害は地球温暖化に起因すると言われ始めた現在、エネルギーにおけるレジリエンス性向上の観点において在来化石燃料に頼る現状は低炭素化システムへ移行していかねばならず、そのための学術的な定量的指標、評価モデルが必要である。このような学術的・社会的背景より、本研究は各エネルギー技術チェーンのレジリエンス性の定量的把握、ならびに各エネルギー技術チェーンの低炭素評価との統合的評価モデルの構築を目的としている。これらを達成するため、令和4年度は、前年度に続き非常用電源としての分散型エネルギーシステム技術,導入,運用拡大に向け、エネルギー多層評価モデルにおいて各分散型エネルギーシステム技術を対象に評価レイヤーの設計・構築ならびに蓄電池運用評価について進め、ならびに統合指標である複合評価指標構築へと展開した。 成果として、レジリエンス性・低炭素性の観点から,電力融通可能な複数の公共施設における最適な太陽光・蓄電池導入容量と、非常時及び平常時におけるレジリエンス性向上を定量的に算出する手法を構築し、平常時におけるレジリエンス性を含めた導入優位性を定量的に示した。また、太陽光・蓄電池システムを避難所に導入した際の非常時および平常時に関してレジリエンス性を考慮に含めた導入便益を定量的に分析した。加えて、非常時電力供給力評価に向け、平常時システムの太陽光発電量、施設需要、気温などの実データを基にした運用シミュレーションモデルを構築した。レジリエンス性を定量的に評価指標として含め、さらに統合的な複合指標へと展開を試み、非常に独自性が高い成果が得られ始めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウイルス感染症により、成果報告の学会発表がオンラインになるなど影響を受けたが、予定していた研究開発をおおむね遂行でき、査読付論文掲載など成果発表を行えた。総じて進捗状況としてはおおむね順調に進展しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き非常用電源としての分散型エネルギーシステム技術,導入,運用の観点から既往研究レビューを行いつつ各分散型エネルギーシステム技術を対象に効率性、環境性、経済性の各評価レイヤー、ならびにレジリエンス性レイヤーの設計・構築を進める。特に、統合指標である複合評価指標構築を展開し、自治体データへの適用ならびに運用面での評価・検証へと進める。これらより得られた結果を取りまとめ学会発表を行う。各分散型エネルギーシステム技術の平常時利用の定量的評価に必要となるエネルギー需要分析に関連し、電力平準化・ピークシフトを進めるための太陽光・蓄電池システム運用についてレジリエンス性評価指標の構築を推進し、自治体における運用への有効性確立に向け評価研究実施を進める。
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備考 |
エネルギー・資源学会第19回論文賞受賞(受賞内定) 太田哲平、秋元祐太朗、岡島敬一,「太陽光・蓄電池システムの平常時運用と非常時運用における停電回避価値を考慮に含めた経済性評価」
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