今回得られた結晶は、二酸化炭素などのガス分子を内部に取り込むことがわかっており、CO2吸着ならびに等温線において、ヒステリシスを示す。このことは、ガス分子吸着に伴い細孔構造が変化していることを示唆している。機械的な結合を持つパーツの設計を工夫することで、さらに小さな力で変形する結晶作製が可能と考える。将来的には、二酸化炭素のようなガス分子を効率良く取り込んだり放出したりできるスポンジのような結晶、多孔性材料の開発につながるものと期待する。特に、機械的な刺激で簡便に二酸化炭素を放出可能な材料開発を目指している。これにより、革新的な多孔性材料やヒートポンプとしての応用が期待できる。
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