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2022 年度 研究成果報告書

透明性と可視域発光性を兼ね備えた高効率蛍光性液晶材料の分子工学と機能開拓

研究課題

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研究課題/領域番号 20H02710
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分32020:機能物性化学関連
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

櫻井 庸明  京都工芸繊維大学, 分子化学系, 講師 (50632907)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードESIPT / 液晶 / 蛍光 / ドーパント / 偏光発光 / ASE
研究成果の概要

本研究では、励起状態分子内プロトン移動(ESIPT)型蛍光体と呼ばれる有機蛍光化合物に関して、その「非着色/可視域発光性・高い混和性・非濃度消光」という特徴に注目し、液晶中への蛍光ドーパントとしての高い適正を見出した。ESIPT化合物で問題視されていた、溶液中(~液晶を含む流動媒質中)での低い蛍光量子収率(Φ)という課題の克服が必要であったが、共役置換基の導入が流動媒質中でのΦの向上に効果的であることを発見し、これを量子化学計算により理由付けした。本研究で開発したESIPT化合物をドープした室温液晶は、偏光発光性や電場応答性の自発増幅光(ASE)など、新しい液晶光学素子の可能性を提示した。

自由記述の分野

機能物性化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

これまでESIPT型蛍光体は固体状態でのみ効率よく発光する材料という認識であったが、研究代表者の今回の取り組みによって、適切な置換基導入を施せば、溶媒中や液晶中でも高い蛍光量子収率を示すことが可能であることが明らかとなった。これにより、非着色・可視域発光する有機材料のレパートリーが大きく増大することが考えられ、有機発光材料の研究分野の広がりを促進する学術的意義があると考えられる。また、非着色・可視域発光という特徴を活かし、環境光下では目立たないが紫外光で照らした際だけ色が見えるような表示素子としての応用が考えられ、将来的にこのような素子の実装の可能性も示すことができたと考えられる。

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公開日: 2024-01-30  

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