ラジカルはその特異なスピン多重度ならではのユニークな発光機能を示すことが近年徐々に明らかになり、基礎科学からデバイス科学に渡る領域に新たな知見とインパクトをもたらしている。しかしながら研究分野は黎明期にあり、発光ラジカルの新物質・新材料開発が更なる研究深化・発展のための重要課題であった。本研究では発光ラジカルの新規開発を通して、物質のスピン状態と発光特性が協奏する新しい分子光機能である磁場応答発光機能を様々なラジカル分子材料で実現した。本研究は、これまで明らかでなかった、これら機能を発現するための物質設計指針や機能発現の鍵要素を明らかにした、という点において高い学術的意義がある。
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