研究課題/領域番号 |
20H02814
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
家 裕隆 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (80362622)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 有機半導体 / 有機太陽電池 / アクセプター / 誘電率 / 非フラーレン型構造 |
研究実績の概要 |
有機太陽電池(OPV)は軽量、フレキシブル、波長選択性の特徴をもつことから、次世代太陽電池の有望候補である。OPVの発電効率の向上のためには、電圧損失の低減が必要不可欠である。電圧損失の本質的な原因は、有機半導体材料の大きな励起子束縛エネルギー(低い誘電率)である。これを解決するため、本研究では高い誘電率の有機半導体材料を創出する。とりわけ、本研究では高誘電率の非フラーレン型アクセプター開発に主眼を置いて進めている。本年度も引き続き材料開発を展開し、研究代表者オリジナル骨格のフッ素化ナフトビスチアジアゾールを足掛かりとして、配向分極に有利なシアノ基、エーテル基、チオエーテル基を導入することに成功した。中でも、シアノ基含有ナフトビスチアジアゾールを含むアクセプターは良好な太陽電池特性を発現した。また、電子分極に由来する誘電率向上の新たな設計指針として、π共役分子の2次元拡張が有効であることを予備的知見として見出している。そこで本年度も引き続き、この概念を非フラーレン型アクセプターに応用することを目的として、共役系を2次元拡張した分子構造の開発を継続した。得られた新規分子に関しては、電子吸収スペクトル測定と蛍光スペクトル測定で光物性を明らかとした。また、サイクリックボルタンメトリー測定、低エネルギー逆光電子分光でエネルギーレベルに関する知見も得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
標的とする分子構造は確実に合成が進展しており、基礎物性評価と太陽電池評価も順調に進捗しているため。
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今後の研究の推進方策 |
今年度確立した新規電子受容性ユニットを用いて、次年度以降も材料開発を系統的に実施する。
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