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2020 年度 実績報告書

加圧エネルギーの貯蔵・放出制御が可能なヒドロゲルの創成

研究課題

研究課題/領域番号 20H02815
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

中嶋 琢也  奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (70379543)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード自己組織化 / ゲル / 光反応 / 水素結合
研究実績の概要

本年度は、主に、自己組織化によりヒドロゲルを形成するヒドロゲル化性分子について複数の候補について検討を進めてきた。加圧刺激に対するゲル強度変化において履歴を示すようなヒドロゲルシステムの構築を目指した。分子設計の基本方針としては、複数、かつ異なる様式の水素結合部位を導入すること、分子会合状態のプローブとなる発色団、かつ、光反応性部位としてアントラセンユニットを有することとした。水素結合部位としては、糖誘導体の導入を企図し、アントラセンユニットとの連結スペーサーとしてアミノ酸誘導体を用いることを計画した。具体的には、二つのアミノ基を異なる保護基で保護したリジンをエチレンジアミンで連結し、一方のアミノ基を脱保護し、アントラセン誘導体の導入を行った。これは、ヒドロゲルではないが、トルエンなどの有機溶媒をゲル化させることが分かった。また、トルエン中における自己組織化挙動を評価し、圧力依存性についても評価を行った。さらに、ε-アミノ基の脱保護条件を種々検討しているが、臭化水素酸条件により、比較的反応性良く脱保護されることを見出したので、現在、二つ目のアミノ基を脱保護した分子の精製を進めている。今後、精製した化合物について、糖誘導体の導入を行い、化合物のヒドロゲル化特性の評価を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

糖部位を導入した最終化合物の合成に成功したが水溶性が不十分であったためヒドロゲル化能は確認できなかった。その知見により分子設計の改良点が見出されたため、新しい候補分子の合成が進んでいる。

今後の研究の推進方策

複数名の学生と技術補佐員によりより多くのヒドロゲル化剤候補の合成を効率的に進める。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Supramolecular Copolymerization of Bichromophoric Chiral and Achiral Perylenediimide Dyes2021

    • 著者名/発表者名
      S. Yonezawa, T. Kawai, T. Nakashima
    • 雑誌名

      Front. Chem.

      巻: 9 ページ: 652703-1-8

    • DOI

      10.3389/fchem.2021.652703

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] キラルおよびアキラル構造を有するPDI誘導体の超分子共集合の構築と構造制御2021

    • 著者名/発表者名
      米澤俊平、河合壯、中嶋琢也
    • 学会等名
      日本化学会第101春季年会
  • [学会発表] ねじれ分子の構造認識に基づく自己組織化制御2021

    • 著者名/発表者名
      中嶋琢也
    • 学会等名
      14回有機π電子系シンポジウム
    • 招待講演
  • [学会発表] キラル超分子集合体をホストとするペリレンジイミド誘導体の結合挙動と圧力応答性2020

    • 著者名/発表者名
      米澤俊平、河合壯、中嶋琢也
    • 学会等名
      MRM Forum 2020

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公開日: 2021-12-27  

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