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2022 年度 実績報告書

CT-XAFS法によるMOFのガス吸着過程の3次元化学状態解析

研究課題

研究課題/領域番号 20H02822
研究機関京都大学

研究代表者

坂本 裕俊  京都大学, 高等研究院, 特定講師 (90768649)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードMOF / XAFS / イメージング / 吸着 / 時間分解 / CT
研究実績の概要

MOF (Metal-Organic Framework) は、金属イオンと有機配位子からなる多孔性結晶材料であり、その高い構造設計性からゲスト分子のサイズや化学的性質に合わせた吸着機能が期待できる。MOFの分子吸着にともなう構造・状態変化は、X線回折により結晶格子レベルで明らかにされてきたが、原理的に結晶粒子内の反応や状態変化の空間分布を見ることができない。現実にMOFを材料として使用するときの形態は固体粒子であり、1粒子全体で内部の反応の進行を知ることは実用上重要である。しかし、結晶粒子内の反応性を視覚的に捉えることは、結晶構造レベルでの可視化に比べて進展が遅れていた。そこで本研究では、オペランドX線吸収イメージングによりMOF 1粒子の吸着過程の平衡と速度論を、時間・空間の両観点で可視化することを目指した。

MOFの吸着過程におけるゲスト分子の吸着拡散を可視化するために、MOF結晶粒子内の化学状態の分布を定量的に三次元的に可視化できるXAFS-CTイメージングのための吸着その場観測システムを新規に立ち上げた。不飽和CoイオンサイトをもつMOF-74-Co結晶粒子における水(ゲスト分子)の配位吸着過程において、オペランドCo K端XAFS-CT計測を行い、MOF 1粒子内の水分子の配位吸着分布の三次元可視化に成功した。各吸着平衡状態において配位吸着量の分布が1粒子内で不均一であることがわかった。

この結果を踏まえ、どのような動的過程を経て平衡状態へと至るかという問題が顕在化し、これを可視化することを目指した。そこで、MOF-74-Coに飽和水蒸気をトリガー導入した際の吸着挙動について、時間分解X線吸収イメージングを行った。その結果、MOFの結晶構造に基づく一次元細孔、およびクラックを介して1粒子内で吸着状態が広がる様子をリアルタイムで可視化することに成功した。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] MOF-74粒子内の吸着拡散のin-situ時間分解X線分光イメージング2023

    • 著者名/発表者名
      五十嵐 羽奏、山田 笑菜、坂本 裕俊、松井 公佑、宇留賀 朋哉、唯 美津木
    • 学会等名
      日本化学会 第103春季年会
  • [学会発表] Operando CT-XAFS三次元イメージングを用いた MOF-74Co結晶内の水分子吸着現象2022

    • 著者名/発表者名
      山田 笑菜, 坂本 裕 俊, 松井 公佑, 松田 亮太郎, 宇留賀 朋哉, 唯 美津木
    • 学会等名
      錯体化学会 第72回討論会
  • [学会発表] XAFS-CT 法による MOF1 粒子の吸着過程の 3 次元可視化2022

    • 著者名/発表者名
      坂本 裕俊, 山田 笑菜, 松井 公佑, 松田 亮太郎, 宇留賀 朋哉, 唯 美津木
    • 学会等名
      第35回日本吸着学会研究発表会

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公開日: 2023-12-25  

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