下限臨界溶解温度(LCST)挙動を示すイオン液体(IL)を利用した混合エントロピー電池(MEB)の出力向上に取り組んだ。まずはLiイオンを構成要素とするILでLCST挙動を示すものを見出した。このLi-tetrabutylphosphonium phthalate(Li[P4444][PA]) / NaCl水溶液系 (P4-NaCl system)でLi+やCl-の活量変化による発電に成功した。P4-NaCl systemでは、相転移時の Li+の濃度変化が小さかったため、添加する無機塩にKClを用いたP4-KCl systemを採用した。このMEBの獲得電力はさらに大きくなった。
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