代謝に関わるタンパク質には、栄養状態の変化やストレスに応じて、細胞内局在や発現・分解量をダイナミックに変化させるものがある。その異常は癌や生活習慣病の原因となるため、タンパク質動態・分解の可視化は疾病治療の観点から極めて重要な課題である。一方、特にタンパク質の分解を検出する既存の技術には、タンパク質合成阻害剤を使用するなど不十分な点が多い。本研究では、新たな化学原理に基づく蛍光プローブを開発することで、現在のタンパク質動態・分解可視化技術における問題を解決し、代謝に関するタンパク質の動態研究や、代謝異常に伴う疾病に関する医療研究に有用なツールと知見を与える。
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