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2020 年度 実績報告書

インド型イネ由来の新規遺伝子座の解析による高温耐性機構の解明と育種利用への展開

研究課題

研究課題/領域番号 20H02963
研究機関国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

小川 大輔  国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 次世代作物開発研究センター, 上級研究員 (10456626)

研究分担者 高橋 史憲  国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, 研究員 (00462698)
米丸 淳一  国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 次世代作物開発研究センター, ユニット長 (40355227)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード高温耐性 / QTL
研究実績の概要

qHT11遺伝子座の絞り込みを行うため、コシヒカリで戻し交雑した準同質遺伝子系統(NIL)のジェノタイピングと高温耐性の表現型解析を行い、候補領域を7.3-22.2Mbから、7.3-14.3Mbまで縮めることに成功した。さらに遺伝子の候補領域を縮めるために、7.3-14.3Mbがヘテロになった系統を作出した。 qHT11遺伝子座の作用を明らかにするため、つくば観音台圃場にてNILの栽培試験を実施した。移植後14、21、28日目の圃場画像をドローンを用いて取得し、それぞれの植生被覆率を求めたところ、NILではコシヒカリよりも初期生育量の向上することが明らかとなった。また、収量形質に関し、NILはコシヒカリよりも穂長が長くなり、穂重や茎葉重の増加が認められた。出穂日の違いは認められなかった。これらの結果から、少なくともつくばの栽培環境においてqHT11が栄養成長期から生殖成長期において一貫して生育を高める性質を付与する可能性が示唆された。 こうしたqHT11遺伝子座の作用を分子レベルで明らかにするため、葉身からRNAを抽出し、トランスクリプトーム解析を実施した。現在結果について解析を進めている。 また、qHT11遺伝子の単離のため、候補遺伝子に対するゲノム編集系統の作出を実施したところ、標的領域に対し1-2塩基欠失や10塩基以上の欠失を持つ系統を選抜した。現在その系統の評価のための種子増殖を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

高温耐性QTL(qHT11)の候補領域を狭めることに成功している。また、qHT11を有するNILの生育・収量調査についても成果が得られており、今のところ研究を順調に進められている。

今後の研究の推進方策

昨年度に引き続き、インド型品種由来のqHT11が高温耐性においてどのような機能を有し、また他形質に対してどのような作用を持つのかを明らかにするため、①コシヒカリ背景の準同質遺伝子系統NIL(qHT11)の形質調査、②コシヒカリのゲノム頻度を高めた準同質遺伝子系統の作出、③NIL(qHT11)のトランスクリプトーム解析、④ゲノム編集コシヒカリ系統の解析
を実施する。

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公開日: 2021-12-27  

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