現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和2年度は、ファイトプラズマの葉化誘導因子であるPHYL1の網羅的探索を行った。PHYL1の全長配列を特定する方法を確立することにより、多種・多系統のファイトプラズマのPHYL1を比較解析することが可能となった。系統解析の結果、PHYL1は4グループ (phyl-A, -B, -C, -D) に分かれ、16S rRNA遺伝子に基づく系統関係と一致しなかったことから、PHYL1はファイトプラズマ属の進化とは独立に進化を遂げていることが示唆された。また、phyl-BはA・EクラスのMADSドメイン転写因子との結合能、および分解能を喪失し、植物に葉化を誘導しないことが明らかとなった。本成果は、宿主の細胞機能を制御するホストマニピュレータータンパク質について進化的、および機能的な観点から迫るものであり、おおむね順調に進展しているとの評価とした。
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