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2023 年度 研究成果報告書

原始的な無翅昆虫から解き明かす昆虫の変態の共通原理とその進化的起源

研究課題

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研究課題/領域番号 20H02999
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分39050:昆虫科学関連
研究機関京都大学

研究代表者

大門 高明  京都大学, 農学研究科, 教授 (70451846)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード昆虫 / 変態 / ホルモン / 進化 / ゲノム
研究成果の概要

本課題では、無変態昆虫マダラシミをモデルとして昆虫の変態の進化的起源と変態の共通原理を明らかにすることを目的とした。このために、マダラシミの実験モデル化を進め、ステージング法や採卵法を確立するとともに、遺伝子発現解析、遺伝子ノックアウト解析を行い、変態「する」昆虫が共通して変態に用いる遺伝子群が変態「しない」昆虫においてどのような機能をもつのかを調査した。その結果、成虫化マスター遺伝子E93の遺伝子発現制御系の変化と機能の拡張が昆虫の変態の進化をもたらしたキーイベントである可能性が高いことを見出した。変態の進化という未解決の学術的課題の解決のための重要な足がかりを得ることができた。

自由記述の分野

昆虫生理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

昆虫は熱帯から極地にわたって多様な環境に適応しており、この高い適応力の基盤となったものが「変態」の進化である。昆虫は変態することで個体発生の間にその形態や生理生態を大きく変化させる。変態は幼虫と成虫とが異なるニッチに進出することを可能にし、そして昆虫の著しい種分化と適応放散の原動力となってきた。しかし、昆虫がどのようにして変態する能力を獲得したのか?という問いは未解決のまま残されてきた。本課題では、この謎を解くための大きな手がかりを得ることができた。今後さらに研究を深めることにより、昆虫を含む節足動物全体の進化プロセスの解明や、昆虫の様々な生理学的形質の人為制御の道が拓かれるものと期待される。

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公開日: 2025-01-30  

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