研究課題/領域番号 |
20H03007
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
上原 浩一 千葉大学, 大学院国際学術研究院, 教授 (20221799)
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研究分担者 |
伊藤 元己 東京大学, 大学院総合文化研究科, 名誉教授 (00193524)
瀬戸口 浩彰 京都大学, 地球環境学堂, 教授 (70206647)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 海洋島 / 生物種間相互作用 / 希少植物 |
研究実績の概要 |
小笠原諸島および南西諸島は、ともに多くの固有種を含む豊かな生物多様性を持つことで 知られるが、ヒトによる開発や外来種の侵入などから絶滅危惧種も多い。それらの島嶼で希 少植物・絶滅危惧植物の保全を目的に、希少種本体と、その植物の生育に重要な役割を持つ 土壌中の真菌類、および周辺に生育する植物も併せてその共生関係を網羅的に解析し、植物 と真菌類の生物種間共生ネットワーク構造を解明することで、保全に適した、希少植物 の生育に有効な土壌環境、有益な真菌の特定を目指す。得られた結果は小笠原諸島(海洋島)と 南西諸島(大陸島)を比較するとともに、先行しデータが蓄積した国内各地の生物種間ネッ トワーク構造の解析結果とも比較し、これら島嶼における植物と真菌類の生物種間ネッ トワーク構造の実態と特徴を明らかにすることを目的としている 。 小笠原諸島において滅危惧種を中心として植物と真菌類の生物種間ネットワーク構造を解析し明らかにする。絶滅危惧種のムニンノボタン(Melastoma tetramerum:ノボタン科)、アサヒエビネ (Calanthe hattorii:ラン科)、タイヨウフウトウカズラ(Piper postelsianum:コショウ科)、ハハジマノボ タン(Melastoma pentapetalum:ノボタン科)を対象とした。 これら希少種の自生地で、対象種と周辺の植物の根と土壌から DNA を抽出し、次世代型 DNA シークエンサーを用いて植物体内に共生する真菌類、土壌中の真菌類の構成種を網羅的に解析する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナ感染症が大問題となる直前に父島、母島を訪問し、現地調査地の選定、予備調査と、現地協力者との打ち合わせを行っておいた。その後、コロナ禍で小笠原諸島へは渡航が困難となったため、現地調査協力者に依頼し、母島に4ヶ所の調査区を設定、生育する植物全種からDNA抽出用の根と葉および現地土壌サンプルの採集をおこなった。これらサンプルは千葉大学に送付してもらい、次世代型DNAシークエンサーの解析を行うためDNA抽出をおこなった。
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今後の研究の推進方策 |
小笠原で調査、採集をおこなったサンプルについてDNA抽出ののち次世代型DNAシークエンサーを用いたメタバーコーディング解析を行い。得られたデータを用いて各植物の根と土壌中に存在する真菌類のリストを作成する。その結果を用いて生物主観ネットワークを可視化する。南西諸島について調査地の選定を行う。
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